保険代理店のホームページは、保険業法第294条の所属保険会社の明示、第300条の比較表示や特別利益の禁止、金融庁の監督指針が示す表示の考え方を踏まえて作る必要があります。勧誘方針の公表、「公平・中立」表記の注意点、相談予約につなげる構成を整理します。
この記事の監修者
H.Yamashita
新卒で三井住友銀行に入行後、11年間幅広い業種業界・企業規模の法人を担当し、融資業務を中心としたコンサルタント業務に従事。子会社の信託銀行では、専務直属の新規事業企画室にて新規企画推進を担当。
銀行員キャリアのラストは本店営業部にて従事し、不動産・建設業界の上場企業を担当。
その後、WEBマーケティングに強みを有するスタートアップ企業に転職し、企業のあらゆるお悩みや課題を解決し、貢献したいという想いからコンサルタントとして独立、起業。
セールスライティング、WEBマーケティング、SEO、MEO、SNS、広報、WEBサイト制作など、財務や経営管理以外にも幅広い実績を有するオールラウンドな経歴を持つため、一気通貫であらゆるお悩みや課題の解決に貢献できる。
二人三脚スタイルの伴走型支援で当事者意識を持って高い熱量でサポートすることが強みであり特徴。クライアント数は140社超える。
保険代理店のサイトは「どこの保険を、どの立場で扱うか」から始まります
保険代理店のホームページを作るとき、最初に整理したいのは商品の魅力ではなく、自社の立場です。お客様は、この代理店がどの保険会社の商品を扱っているのか、保険会社の代わりに契約を結ぶのか、それとも契約の媒介をするのかを、実はよく分かっていません。
保険業法第294条第3項では、保険募集人は保険募集を行おうとするときは、あらかじめ、顧客に対し、所属保険会社等の商号、名称又は氏名と、自己が所属保険会社等の代理人として保険契約を締結するか、又は保険契約の締結を媒介するかの別などを明らかにしなければならないとしています。
この規定は勧誘の場面での説明を求めるものですが、ホームページの会社概要や取扱保険会社のページに同じ情報を載せておくと、お客様が相談前に確認できます。取扱保険会社は略称ではなく正式な商号で書き、乗合代理店であれば全社を並べ、追加や解約があったときに更新する運用を決めておきます。
保険業法第294条第3項では、保険募集人は保険募集を行おうとするときは、あらかじめ、顧客に対し、所属保険会社等の商号、名称又は氏名と、自己が所属保険会社等の代理人として保険契約を締結するか、又は保険契約の締結を媒介するかの別などを明らかにしなければならないとしています。
この規定は勧誘の場面での説明を求めるものですが、ホームページの会社概要や取扱保険会社のページに同じ情報を載せておくと、お客様が相談前に確認できます。取扱保険会社は略称ではなく正式な商号で書き、乗合代理店であれば全社を並べ、追加や解約があったときに更新する運用を決めておきます。
ホームページも「表示」に含まれる
保険の広告や募集用の資料には、保険業法とあわせて、金融庁の「保険会社向けの総合的な監督指針」が考え方の目安になります。
監督指針のII-4-2-2(9)では、保険業法第300条第1項第6号に関係する「表示」に、パンフレットやご契約のしおりなどの募集のための文書、ポスターや看板、新聞・雑誌・放送などの広告に加えて、インターネット等による広告、その他情報を提供するための媒体を含むとしています。つまり、代理店のホームページやSNSでの商品紹介も、表示のルールを意識して作る必要があります。
また、監督指針のII-4-10「適切な表示の確保」では、募集用の資料等(広告も含む)について、表示媒体や商品の特性に応じた適正な表示を確保するための措置や、コンプライアンス担当部門によるリーガルチェック等を含めた審査体制の整備が挙げられています。これは主に保険会社に向けた着眼点ですが、代理店が商品の説明を載せる場合も、所属保険会社の確認の手続きがないかを事前に確かめておくと、公開後の差し替えを防げます。
監督指針のII-4-2-2(9)では、保険業法第300条第1項第6号に関係する「表示」に、パンフレットやご契約のしおりなどの募集のための文書、ポスターや看板、新聞・雑誌・放送などの広告に加えて、インターネット等による広告、その他情報を提供するための媒体を含むとしています。つまり、代理店のホームページやSNSでの商品紹介も、表示のルールを意識して作る必要があります。
また、監督指針のII-4-10「適切な表示の確保」では、募集用の資料等(広告も含む)について、表示媒体や商品の特性に応じた適正な表示を確保するための措置や、コンプライアンス担当部門によるリーガルチェック等を含めた審査体制の整備が挙げられています。これは主に保険会社に向けた着眼点ですが、代理店が商品の説明を載せる場合も、所属保険会社の確認の手続きがないかを事前に確かめておくと、公開後の差し替えを防げます。
保険業法第300条で気をつけたい3つの表示
保険業法第300条第1項は、保険契約の締結や保険募集に関する禁止行為を定めています。ホームページ制作で特に関係が深いのは次の3つです。
1.第5号:保険料の割引・割戻し、物品の購入、役務の提供その他の取引で、取引上の社会通念に照らし相当と認められないもの、その他特別の利益の提供を約し、または提供する行為
2.第6号:一の保険契約の契約内容につき、他の保険契約の契約内容と比較した事項であって誤解させるおそれのあるものを告げ、または表示する行為
3.第7号:将来における契約者配当など金額が不確実な事項について、断定的判断を示し、または確実であると誤解させるおそれのあることを告げ、もしくは表示する行為
第5号は、来店や相談の特典を打ち出すキャンペーンを考えるときに関係します。特典の内容が社会通念上相当かどうかは個別に判断されるため、企画の段階で所属保険会社に確認してください。
第7号は、貯蓄性のある商品の紹介で注意が必要です。監督指針のII-4-2-2(10)では、予想配当を表示する場合に、実際の配当額が変動し0となる年度もあり得る旨を併記しないことなどが、抵触する行為の例として挙げられています。
1.第5号:保険料の割引・割戻し、物品の購入、役務の提供その他の取引で、取引上の社会通念に照らし相当と認められないもの、その他特別の利益の提供を約し、または提供する行為
2.第6号:一の保険契約の契約内容につき、他の保険契約の契約内容と比較した事項であって誤解させるおそれのあるものを告げ、または表示する行為
3.第7号:将来における契約者配当など金額が不確実な事項について、断定的判断を示し、または確実であると誤解させるおそれのあることを告げ、もしくは表示する行為
第5号は、来店や相談の特典を打ち出すキャンペーンを考えるときに関係します。特典の内容が社会通念上相当かどうかは個別に判断されるため、企画の段階で所属保険会社に確認してください。
第7号は、貯蓄性のある商品の紹介で注意が必要です。監督指針のII-4-2-2(10)では、予想配当を表示する場合に、実際の配当額が変動し0となる年度もあり得る旨を併記しないことなどが、抵触する行為の例として挙げられています。
比較表を載せるときの考え方
乗合代理店のサイトでは、複数の保険会社の商品を比べる表を載せたくなります。監督指針のII-4-2-2(9)では、第300条第1項第6号に抵触する比較表示として、次のような例が挙げられています。
・客観的事実に基づかない事項または数値を表示すること
・正確な判断を行うに必要な事項を包括的に示さず、一部のみを表示すること
・長所のみをことさらに強調し、あたかも全体が優良であるかのように表示すること
・同等の保険種類として認識されない保険契約間の比較を、同等の保険種類との比較であるかのように表示すること
・現に提供されていない保険契約の契約内容と比較して表示すること
比較表示を行う場合の条件として、比較した全ての商品について「契約概要」を速やかに入手できるようにすること、比較表は商品の内容の全てを記載したものではなく参考情報であること、「契約概要」やパンフレットで全般的に確認する必要があることの注意喚起文言を記載することなどが示されています。保険料を比べる場合は、保険料だけでなく保障(補償)内容等も考慮して比較・検討する必要がある旨の注意喚起をあわせて記載するなど、誤解を招かない工夫も求められています。
保険料の比較表をトップページに大きく載せるような設計は、こうした条件を満たすのが難しくなります。比較は相談の場で、お客様の意向を聞いたうえで行うものと位置づけ、サイトでは比較の進め方を説明する方が、トラブルを避けやすくなります。
・客観的事実に基づかない事項または数値を表示すること
・正確な判断を行うに必要な事項を包括的に示さず、一部のみを表示すること
・長所のみをことさらに強調し、あたかも全体が優良であるかのように表示すること
・同等の保険種類として認識されない保険契約間の比較を、同等の保険種類との比較であるかのように表示すること
・現に提供されていない保険契約の契約内容と比較して表示すること
比較表示を行う場合の条件として、比較した全ての商品について「契約概要」を速やかに入手できるようにすること、比較表は商品の内容の全てを記載したものではなく参考情報であること、「契約概要」やパンフレットで全般的に確認する必要があることの注意喚起文言を記載することなどが示されています。保険料を比べる場合は、保険料だけでなく保障(補償)内容等も考慮して比較・検討する必要がある旨の注意喚起をあわせて記載するなど、誤解を招かない工夫も求められています。
保険料の比較表をトップページに大きく載せるような設計は、こうした条件を満たすのが難しくなります。比較は相談の場で、お客様の意向を聞いたうえで行うものと位置づけ、サイトでは比較の進め方を説明する方が、トラブルを避けやすくなります。
「公平・中立」「No.1」などの表現に注意する
監督指針のII-4-2-9(4)では、保険会社のために保険契約の締結の代理・媒介を行う立場を誤解させるような表示を行っていないかが挙げられ、単に「公平・中立」との表示を行った場合には、「保険会社と顧客との間で中立である」と顧客が誤解するおそれがある点に留意するとしています。
代理店は保険会社から委託を受けて募集を行う立場です。「お客様の立場で選びます」と書きたい場合も、取扱保険会社の範囲や、商品を提案する際の考え方をあわせて説明すると誤解を避けられます。
また、II-4-10では、「最高」「日本一」「ナンバーワン」「当社だけ」「業界初」「割安」などの用語を使う場合は、その根拠となった調査方法、出典または前提条件を表示する必要があるとしています。保険料の例示で、主たる契約者層とは考えられない若い年齢の保険料を小さな条件表示で載せることも、著しく安いとの誤解を与えるおそれがある例として挙げられています。
代理店は保険会社から委託を受けて募集を行う立場です。「お客様の立場で選びます」と書きたい場合も、取扱保険会社の範囲や、商品を提案する際の考え方をあわせて説明すると誤解を避けられます。
また、II-4-10では、「最高」「日本一」「ナンバーワン」「当社だけ」「業界初」「割安」などの用語を使う場合は、その根拠となった調査方法、出典または前提条件を表示する必要があるとしています。保険料の例示で、主たる契約者層とは考えられない若い年齢の保険料を小さな条件表示で載せることも、著しく安いとの誤解を与えるおそれがある例として挙げられています。
監修者からのポイント
保険代理店のサイトは、原稿を所属保険会社に確認してもらう工程が入るため、一般的な制作より期間に余裕を持たせる必要があります。比較や特典の表現は、企画の段階で確認の要否を決めておくと進行が安定します。
エクシードでは、業種別のホームページ制作をご支援しています。取扱保険会社や勧誘方針の見せ方から、相談予約につながるページ構成まで含めてご提案します。保険代理店のサイトの新規制作やリニューアルを検討されている方は、お気軽にご相談ください。
乗合代理店は、提案の考え方を説明するページを用意する
複数の保険会社を扱う代理店には、比較推奨販売に関するルールがあります。監督指針のII-4-2-9(5)では、顧客の意向に沿った比較可能な商品の概要を明示すること、特定の商品を提示・推奨する際にはその理由を分かりやすく説明することなどが示されています。
この比較推奨販売については、令和7年の保険業法改正を踏まえた内閣府令と監督指針の見直しが公表されており、金融庁の令和8年8月28日の公表では、改正後の内閣府令は令和10年3月1日から施行、監督指針も同日から適用とされています。今後の見直しに備えて、サイトには「どのように商品を絞り込み、提案しているか」を説明するページを用意し、運用が変わったときに書き換えられるようにしておくと安心です。
この比較推奨販売については、令和7年の保険業法改正を踏まえた内閣府令と監督指針の見直しが公表されており、金融庁の令和8年8月28日の公表では、改正後の内閣府令は令和10年3月1日から施行、監督指針も同日から適用とされています。今後の見直しに備えて、サイトには「どのように商品を絞り込み、提案しているか」を説明するページを用意し、運用が変わったときに書き換えられるようにしておくと安心です。
勧誘方針はホームページでの公表が求められる場合がある
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第10条では、金融商品販売業者等は、勧誘をしようとするときは、あらかじめ勧誘方針を定め、公表しなければならないとしています。
公表の方法は同法施行令第14条で定められており、本店や営業所での掲示または閲覧に加えて、事業の規模が著しく小さく、かつ電子情報処理組織を使用する方法による販売等を行わない場合などを除いて、インターネットで公衆の閲覧に供する方法も求められています。サイトでは、勧誘方針をフッターなど、どのページからでも開ける位置に置いておくと確認しやすくなります。あわせて、プライバシーポリシーや顧客本位の業務運営方針を公表している場合は、同じ場所にまとめておくと探しやすくなります。
公表の方法は同法施行令第14条で定められており、本店や営業所での掲示または閲覧に加えて、事業の規模が著しく小さく、かつ電子情報処理組織を使用する方法による販売等を行わない場合などを除いて、インターネットで公衆の閲覧に供する方法も求められています。サイトでは、勧誘方針をフッターなど、どのページからでも開ける位置に置いておくと確認しやすくなります。あわせて、プライバシーポリシーや顧客本位の業務運営方針を公表している場合は、同じ場所にまとめておくと探しやすくなります。
相談予約につなげる構成
保険の相談を検討しているお客様は、「しつこく勧誘されないか」「何を準備すればよいか」を気にしています。構成の例は次の通りです。
・トップページ:対応している保険の種類(生命保険・損害保険など)、相談の方法(来店・訪問・オンライン)、取扱保険会社への導線
・相談の流れ:予約から、意向の確認、提案、検討、申込みまでの手順と所要時間
・準備するもの:加入中の保険証券など、相談前に用意してほしいもの
・スタッフ紹介:担当者の経歴や保有資格
・よくある質問:相談だけで終わってもよいか、費用はかかるか、など
保険業法第294条の2では、顧客の意向を把握し、これに沿った提案や説明、意向と契約内容が合致していることを確認する機会の提供が求められています。相談の流れのページで、この意向確認の手順を分かりやすく説明しておくと、お客様は安心して予約できます。
・トップページ:対応している保険の種類(生命保険・損害保険など)、相談の方法(来店・訪問・オンライン)、取扱保険会社への導線
・相談の流れ:予約から、意向の確認、提案、検討、申込みまでの手順と所要時間
・準備するもの:加入中の保険証券など、相談前に用意してほしいもの
・スタッフ紹介:担当者の経歴や保有資格
・よくある質問:相談だけで終わってもよいか、費用はかかるか、など
保険業法第294条の2では、顧客の意向を把握し、これに沿った提案や説明、意向と契約内容が合致していることを確認する機会の提供が求められています。相談の流れのページで、この意向確認の手順を分かりやすく説明しておくと、お客様は安心して予約できます。
よくある失敗
・取扱保険会社を略称で書いている、または追加や解約を反映していない
・「公平・中立」とだけ書き、代理店の立場を説明していない
・保険料の比較表を、前提条件や注意喚起なしで載せている
・「業界最安」「No.1」などを根拠の表示なしで使っている
・来店特典を、所属保険会社に確認しないまま大きく告知している
・勧誘方針をどこにも公表していない
・「公平・中立」とだけ書き、代理店の立場を説明していない
・保険料の比較表を、前提条件や注意喚起なしで載せている
・「業界最安」「No.1」などを根拠の表示なしで使っている
・来店特典を、所属保険会社に確認しないまま大きく告知している
・勧誘方針をどこにも公表していない
編集部コメント
本記事の内容は、執筆時点で確認した保険業法、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律、金融庁の監督指針と公表資料にもとづいています。監督指針は改正されることがあるため、最新の内容は金融庁の公表資料でご確認ください。個別の表現が問題ないかは、所属保険会社や専門家へご相談ください。
まとめ
保険代理店のホームページ制作で押さえたいポイントは次の通りです。
✓所属保険会社の商号と、代理か媒介かの別を分かりやすく載せる
✓ホームページも監督指針の「表示」に含まれ、比較表示には前提条件と注意喚起が必要になる
✓特典の提供、予想配当の表示、「公平・中立」「No.1」などの表現に注意する
✓勧誘方針は、インターネットでの公表が求められる場合がある
相談の流れと意向確認の手順を示し、予約前の不安を減らす 商品を売り込むページより、立場と進め方を説明するページが、相談につながる保険代理店のサイトの土台になります。
編集部コメント
取扱保険会社の追加や解約、勧誘方針の改定は、サイトの更新漏れが起きやすい部分です。変更があったときに誰がサイトを直すのかを、公開前に決めておいてください。
この記事の編集者
C.Ogawara
大手食品メーカーにて約1年半、商品開発および営業業務に従事。市場ニーズを踏まえた企画提案や顧客対応を通じて、顧客視点を重視した課題解決力を培う。
その後、WEBディレクター兼SEOコンサルタントとして2年目のキャリアを歩み、他の一流コンサルタントの厳しくも愛のある指導のもと日々奮闘中。
ホームぺージ制作やSEO対策業務に携わり、検索流入の改善やコンテンツ制作を支援。 キーワード選定、記事構成の作成、リライトなどを通じて、検索意図に沿ったコンテンツ設計と継続的な改善に取り組んでいる。 毎日キーワード分析を行い、これまで分析したサイト数は業種業界を問わず200サイトを超え、最新トレンドや業界別の特徴や差別化要素を提案できることが最大の強み。
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株式会社エクシードコンサルティング
| 住所 | 〒104-0061 東京都中央区銀座1-22-11 銀座大竹ビジデンス2階 Google MAPで確認 |
|---|---|
| 電話番号 |
03-6555-4439 |
| 営業時間 | 10:00~19:00 |
| 定休日 | 土、日、祝 |
| 代表者名 | 山下 普之 |
| 設立日 | 2021年2月5日 |
財務支援やWebマーケティングを中心に、多様な課題解決をサポートしております。お客様ごとの状況を丁寧にヒアリングし、最適な施策をご提案いたします。
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